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開発担当者のコメント

研究開発部 技術課長 久池井 豊

農薬メーカーの開発職に従事している者として、私は、常に農家の皆さんが現場で使用している薬剤よりもあらゆる面で満足のいく新規薬剤を提供したいと考えています。幸いなことに、これまでに、バレイショの大敵である疫病、ぶどうの重要病害であるべと病に優れた効果を示す殺菌剤ゾーベック™、イネに多大な被害をもたらすウンカ類に卓効を示す殺虫剤ピラキサルト™の開発・上市に携わってきました。

 

次のプロジェクトとして、会社から任されたのは、水稲除草剤としてのリンズコア™でした。これは、米国本社で発見された化合物で、従来の除草剤とは異なるユニークな作用を持っています。国内では、本薬剤が昔から重要雑草であるノビエや一年生および多年生の広葉雑草、特に、最近問題となっているイボクサ、クサネムに効果があることは前任者から引き継いでいましたので、あとは、これを国内の水稲場面において、どう最適化していくのか、どのような除草剤に仕上げていくのが私の課題でした。様々な試験を通じて、時には、現場の声に耳を傾けて、どうしたらこの薬剤を、日本の農家の皆さんが満足して使ってもらえるのか、社内の関係部署と連携しながら開発をすすめてきました。

 

その結晶が、ロイヤント™乳剤と本剤に幅広い殺草スペクトラムを有するペノキススラムとSU抵抗性雑草に効果を示すベンゾビシクロンの混合剤であるウィードコア™1キロ粒剤です。ロイヤント乳剤の開発での思い出は、圃場で薬剤処理をした後に大雨が降ってしまい、せっかく準備した試験植物(=雑草)や薬剤が無駄になってしまったと嘆いていたのですが、その後、圃場を見に行ったら、きれいに雑草が枯れていたのを見た時ですね。ウィードコア1キロ粒剤の開発での思い出は、心形葉まで葉齢の進んだコナギにも即効的に効いたのを見た時ですね。どちらも本当にびっくりしました。もちろん、すべてが順風満帆ではなく、正直、難しい場面に出くわすこともありました。でも、1つ1つデータを出して、課題をクリアしていくたびに、自分だけでなく周りの皆も笑顔になっていくのは気持ち良かったです。

 

今は、両剤が持っている潜在的なパフォーマンスや特徴的な効果を見出すさらなる試験を試行錯誤しながら始めているのですが、それだけでなく、他部署での両剤の生産計画や普及計画の話を聞くだけでも楽しいです。もう、自分で現場にでかけて普及したいくらいですね(笑)。ぜひ、農家の皆様には、弊社が一丸となって開発したこの両除草剤の素晴らしさを実感して喜んで頂けたらと思っています。